世界銀行グローバル・ディベロップメント・ラーニング・ネットワーク(GDLN)アジア大洋州協会 第一回ゼネラル・ミーティング 公開セッション
2007年6月20日(水)午前9時~正午
世界銀行では、世界80カ国130カ所の遠隔研修センター(DLC)をテレビ会議やインターネットなど最新の情報通信技術で接続し、国境を越えた知識・経験共有、開発援助関係者の能力向上を通じた開発効果の向上、途上国の人材育成・研修や開発課題に関する政策対話などを行う「グローバル・ディベロップメント・ラーニング・ネットワーク(GDLN)」(2004年6月発足)を支援しています。 この度、アジア大洋州地域の25ヶ所の遠隔研修センター(DLC)職員やGDLNを利用する機関・関係者約100名が参加し、2007年6月19日から21日までGDLNの第1回アジア大洋州協会ゼネラル・ミーティングを東京で開催するにあたり、6月20日(水)午前の基調報告およびパネル討論を公開セッションといたします。 プログラム
セミナー報告 2007年6月20日、東京 – 世界的な好景気の中、世界市場におけるアジアの影響力が高まっているが、日本をはじめとするアジア各国が域内のめざましい成功を維持し、さらなる成功をめざすには、教育、ビジネス・イノベーション、気候変動といった重要な分野で協力する必要がある-クオンタムリープ創設者でソニーの元最高経営責任者、出井伸之氏は、本日、世界銀行東京事務所で開催されたGDLN(グローバル・ディベロップメント・ラーニング・ネットワーク)の第1回アジア大平洋協会ゼネラル・ミーティングで基調演説を行い、こう述べた。 「(アジア諸国は)それぞれ異なる開発段階にあるが、共通の課題をみきわめ協力していく必要がある」。アジアはこれまで、技術革新の分野でリーダーとしての役割を果たすのではなく「追いつく」のに懸命だったと出井は指摘する。1995年から2003年にかけてソニーがデジタル時代に移行するのを推進した出井氏は、「バランスのとれた持続的成長を継続するにはそのままではいけない」と言った。 他の地域から取り込むのではなくアジアが独自に技術革新を実現することが求められているが、それは大きな課題であり、教育、特に大学教育の分野での協力を通じて、また新しい独自の形で教育に資金を拠出することの重要性を認識することで対応できる、と指摘した。

出井氏はまた、日本が、新しい資本市場テクノロジー・イニシアティブを取り込んだ金融統合のアジア新モデルを構築し、域内各国で脱工業化成長によるさらなる発展を実現するという提案も行った。そうなれば、東京が再び世界の資本市場の中心地としての強みを発揮できてお互いの利益に適うはずだ。さらに、これまでの欧米モデルの追随ではなく日本独自の成長モデルとして、各地の地域性や強みを活かした形の発展が重要であると述べた。 また出井氏は、日本がアジアへの玄関口というよりも、「アジアの一部」としてアジアにおける自らの役割を認識し受け入れる必要があることも強調した。
 出井氏は、”Asian Innovation Initiative”というアジア域内における新たなフォーラムを立ち上げアジアのイノベーションと発展を積極的に促進しており、アジア開発銀行(ADB)の役割と戦略を検討する6名の「賢人会議」のメンバーでもある。
今回の基調演説「アジアにおけるテクノロジーとイノベーションの課題」の後に行われたパネル・ディスカッションでは、開発専門家や日本政府関係者を前に、アジアにおける新しいテクノロジー・パラダイム、教育面の競争力をいかにして高めるか、気候変動への対応における日本の役割などについて熱のこもった議論が展開された。
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