レッド・シューズ・ファンデーション 世界銀行情報センター(PIC東京)共催 平塚紘さん(写真木村四郎)
2008年7月28日、東京 - レッド・シューズ・ファンデーション と世界銀行情報センター(PIC東京) は本日、「中村照夫と仲間たち4~エイズ・アウェアネス・ライブ@日比谷シティ」を共同で開催しました。音楽を通じてエイズをはじめグローバルな開発課題に関心を高める機会を提供するシリーズで、今回は日比谷シティの毎年恒例の「サマー・ビアガーデン@日比谷シティ 」 (主催・三菱地所株式会社、7月22日から8月22日まで開催)の特別プログラムとして、中村照夫カルテットのジャズライブ演奏と、医療や国際協力NGOの専門家によるトークセッションを行いました。
冒頭、レッド・シューズ・フェンデーション 理事の平塚紘さんが過去12年のエイズ・アウェアネスの音楽活動を紹介し、なぜ芸術を通じてメッセージを発信していくのかについて説明しました。続いて、レッド・シューズ・フェンデーション のコンサートで毎回、基調講演を行っている澤田滋正・日本大学医学部教授・同練馬光が丘病院内科部長が、HIV感染が先進国のなかで日本が唯一拡大しているなか、これを防ぐためにはどのような取り組みが必要なのかを紹介しました。
澤田滋正さん(写真木村四郎)
(写真左から)長島美紀さん、青野文子さん (写真木村四郎)
次に、杉本喜代志 さん (ギター)、青木弘武 さん (ピアノ)、鎌倉規匠 さん (ドラムス) に、ゲストの高橋節 さん (ベース)とヴィヴィアンさん(ヴォーカル)が加わって前半のライブ演奏が行われました。ヴィヴィアンさんは曲間のMCで、ミュージシャンとしてこうした社会貢献活動に参加できることは大変光栄で重要なことと語りました。
続いて、シェア=国際保健協力市民の会 プログラムオフィサーの青木美由紀さんがエイズに苦しむアフリカの子供たちへの思いを、ムクワノ 副代表の青野文子さんがウガンダのエイズ孤児支援に携わるようになって自分自身で何か変わったかについて、TICAD市民社会フォーラム 理事の長島美紀さんが音楽、作文コンテスト、スポーツなどを通じてアフリカへの関心を高める活動について、世界の医療団日本支部 の畔柳奈緒さんが日本の医療従事者を途上国支援の現場に派遣する活動について、早稲田大学3年の浜田萌さんが早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター のプログラムでエイズ啓蒙に携わった経験談を、それぞれ話しました。モデレーターは大森功一・世界銀行東京事務所広報担当官が務めました。
(写真左から)浜田萌さん、畔柳奈緒さん (写真木村四郎)
(写真左から)鎌倉規匠さん、杉本喜代志さん、中村照夫さん、青木弘武さん(写真木村四郎)
最後に、中村照夫 さん (ベース)、杉本喜代志 さん (ギター)、青木弘武 さん (ピアノ)、鎌倉規匠 さん (ドラムス)による後半のライブ演奏が行われました。45年前に単身で渡米し、アメリカの音楽シーンの第一線でベース奏者・プロデューサーとして活躍しています。中村照夫 さん は、様々な人種が集まるニューヨークで、人種の枠を超えてジャズを演奏してきた経験、ミュージシャンなどの友人たちがエイズで命を落としていく現状から、差別、偏見、社会問題の解決のために社会的なシステムの枠を超え、個人で社会に目を向け、社会に関わる意欲を持つ必要性に気づきました。そこで「アウェアネス(気がつくこと、知ってとらえること)」の機会として、毎年日本で、アジアやアフリカなど途上国や日本でのエイズの現状に関する専門家の講演とジャズ演奏を行うコンサートを12年連続で開催してきました。
(写真左から3人目)高橋節さん(写真木村四郎)
ヴィヴィアンさん(写真木村四郎)
世界人口は約67億人、1日1ドル未満での生活を余儀なくされている人は約10億人。HIV感染者は3500万人に達しています。世界人口の約10%が住むアフリカには、世界のHIV感染者の60%以上が住んでいるのが現状です。また日本では毎年HIVエイズを巡る社会問題への関心が高まりが求められる一方、先進国で唯一、HIV感染者が増加しています。
会場の様子(写真木村四郎)
会場の様子
青木美由紀さん(写真木村四郎)
レッド・シューズ・ファンデーション は昨年12月、世界銀行とも協力して国連大学ウタント国際会議場での公演 (12月2日)をはじめ東京や山梨で「中村照夫&ライジングサン・バンド」によるエイズ・アウェアネスのためのツアー公演を行いました。今年4月17日には、世界銀行グローバル・ディベロップ・ラーニング・ネットワーク(GDLN)のテレビ会議システムを活用して世界各地の10ヶ所を同時中継するセミナー、宮下明義写真展 、ジャズライブを融合させた「芸術の力~エイズ・アウェアネスということ」 、6月23日には「エイズ・アウェアネス・スペシャル・ライブ」 を共催しました。12月1日の世界エイズデーにあわせ、今年もレッド・シューズ・ファンデーション によるエイズ・アウェアネスのためのツアー公演が計画されています。
レッド・シューズ・ファンデーション 出演アーティスト紹介 中村照夫 (プロデューサー、ベース)=公式サイト 1942年東京・神田生まれ。22歳で渡米、ハーレムで伝説の巨人たちからジャズの心を学ぶ。70年代後半からザ・ライジング・サン・バンドを率い、「マンハッタン・スペシャル」などがビルボード誌のジャズトップチャートでトップ10入り。ニューヨークを拠点にプロデューサーとしての活躍も目覚しく、エイズの流行で多くの有能なミュージシャンの生命が失われていった現実に接して、96年6月、マンハッタンで最初のエイズ・アウェアネス・コンサートを開き、大きな反響を集めた。第24回南里文雄賞を受賞。
杉本喜代志 (ギター)=公式サイト 1942年、静岡市出身。18歳のとき、日野皓正クインテットで、ベルリン・ジャズ・フェスティバル、ニューポート・ジャズ・フェスティバル、カーネギー・ホール等に出演。退団後、渡米。中村照夫、ロイ・ヘインズ等と共演。帰国後、清水靖晃、藤原幹典、野力奏一、笹路正徳、岡沢章、グレッグ・リー、渡嘉敷裕一、山木秀夫などで、いち早くフュージョン・グループを結成。また、山下洋輔PANJAスイング・オーケストラ等にも参加。1986年、寒川敏彦、ルー・ドナルドソンと共に、ブルーノート・マウント・フジ・ジャズ・フェスティバルに出演。同時期、ジョー・ヘンダーソン、テキサス・テナーズとも共演。最新アルバムは「Battery's not included」。
青木弘武 (ピアノ) =公式サイト 1953年滋賀県大津市生まれ。大阪音楽大学卒業後、大阪、神戸を中心にプロデビュー。1980年上京。都内のライブハウスを中心に、全国の有名ホテル及びライブハウスで公演を行う。そのピアノは楽しく、ファンキーにドライブし、リリカルなバラードプレイは高く評価を得ている。また、ヴォーカルのバッキングにも定評があり、スウィングジャズとクラシカルなピアノに、女性ファンも多い。活動は著名なミュージシャン、ヴォーカリストとの共演のみならず、和太鼓、中国の竹笛などアジアの楽器との共演も試みる。1998年、初のリーダーアルバム『ウェディング』をリリース。
鎌倉規匠 (ドラムス) =公式サイト 幼少よりエレクトーン、高校でドラムをはじめ、いくつもの賞を受賞し、高校卒業後単身渡英。 98年ロンドンのブルーネル大学入学。中退の後99年洗足学園入学。大坂昌彦、松山修に師事。卒業後、2001年12月単身渡米。ボストンのバークリー音楽院に入学。ジョー・ハント、ジョン・ハジラ、ケイシー・シェウレルに師事。2003年8月帰国。1月に上京と共に数々のミュージシャンとセッション、ライブ等を重ね現在はジャズ、ポップス、ロックなど、ドラムスだけでなくパーカッションも手掛ける。ダイナミクスと音楽性が人一倍あり、人より優れた耳を持つドラマーと言われ現在も飛躍的に活動中。
高橋節 (ベース) =公式サイト 1971年横浜生まれ。国立音楽大学附属音楽高等学校(声楽科)、国立音楽大学音楽教育学部卒業。大学在学中初めてコントラバスに触れて以来、低音弦楽器の魅力に魅了され、国立音楽大学ブラスオーケストラや有志オーケストラに在籍し、演奏を始める。卒業後、ジャズのベース奏法を鈴木淳、中村照夫に師事し、ジャズの演奏活動を開始。現在は自己のトリオやグループの他、青木弘武、大友義雄、植松良高のグループ等で活動。'06年3月よりミニ・エフエムの番組「What's Jazz」のナビゲーターとして天野丘とDJを務めている。
写真・ 宮下明義
ヴィヴィアン (ヴォーカル) オーストラリア、ロンドンのミッションスクールに通い、様々な文化やアフリカの音楽などに接する。その頃からジャズのヴォーカルにひかれて歌い始める。帰国後、文化学院で学び卒業。今年6月、世界銀行情報センター(PIC東京)で中村照夫トリオと共演。最近では都内のジャズクラブに出演中。
トークセッション スピーカー 平塚紘 (レッド・シューズ・ファンデーション理事)澤田滋正 (日本大学医学部教授、同練馬光が丘病院内科部長)青木美由紀 (シェア=国際保健協力市民の会 > プログラム・オフィサー)青野文子 (ムクワノ 副代表)長島美紀 (TICAD市民社会フォーラム 理事)畔柳奈緒 (世界の医療団日本支部 )浜田萌 (早稲田大学3年、平山郁夫記念ボランティアセンター )大森功一 (世界銀行東京事務所広報担当官)
関連リンク エイズ・アウェアネス・コンサート2007~愛する人の事を考えました(国連大学、2007年12月2日) 中村照夫と仲間たち~絵・写真・映像・音楽の展覧会(2007年11月26日~12月7日) 中村照夫と仲間たち2~芸術の力、エイズ・アウェアネスということ(2007年4月17日) 中村照夫と仲間たち2~宮下明義写真展(2008年4月14日~25日) 中村照夫と仲間たち3~エイズ・アウェアネス・スペシャル・ライブ