世界銀行東京開発ラーニングセンター、京都造形芸術大学、東北芸術工科大学による共同プログラム2008年11月27日、東京 - 世界銀行東京開発ラーニングセンター(TDLC)と情報センター(PIC東京)が今年6月に共同で開催したテレビ会議「芸術に何ができるか」からスタートしたプログラム「Orphan Meets Artist/Artist Meets Orphan」が動き始めました。 アフリカやアジアの途上国のエイズ孤児たち(親をエイズで失った子供たち)への支援をはじめ、途上国に対する国際協力の実施にあたっては、ややもすると「支援する側」「支援される側」に区別され、上からの目線で支援を受ける側を見てしまいがちです。このプログラムでは、日本のアーティストが途上国のエイズ孤児たちに対してアート教室を提供するのではなく、子供たちとの関わりのなかで、子供たちだけではなくアーティスト自身も学び、変化し、そしてアート作品をともに仕上げていくプロセスの可能性を模索します。このことは、参加型コミュニティ開発や、途上国の声を取り入れた開発の重要性などが指摘される昨今、開発援助や国際協力の実践者にとっても大変示唆的な視点を提供するはずです。 第1弾として、「ウガンダのエイズ孤児、アーティストに出会う ~宮島達男」シリーズを立ち上げました。同シリーズの最初の活動として、ウガンダのエイズ孤児たちが抱える問題についてみなさんと考える3回シリーズのテレビ会議講座の第3回「芸術家の開発問題にどう生かされる」を本日、世界銀行東京開発ラーニングセンター、山形の東北芸術工科大学、京都の京都造形芸術大学からテレビ会議で合計40名以上が参加して開催しました。 今回は、現代美術における世界的なリーダーで、今年6月のテレビ会議「芸術は何ができるか」にもご参加いただいた現代アーティスト・宮島達男さんと、ウガンダ北部グルに造詣が深い若手芸術家で、世界銀行情報センター(PIC東京)で写真展「グルに笑顔が戻る日」を開催した桜木奈央子さんをスピーカーとして招きました。冒頭、本シリーズ企画者の世界銀行東京開発ラーニングセンターの石田俊輔がプログラム全体の概要を紹介した後、桜木奈央子さんがウガンダ北部の町グルで撮影した作品を見せながら、なぜウガンダに接するようになったのか、接し続けるなかで写真家としての自分のあり方がどう変化してきたのかなどを語りました。続いて宮島達男さんが「文学はアフリカの飢えた子供たちに何ができるのか」というサルトルの問いかけを紹介したうえで、ウガンダのエイズ孤児たちと同じ目線に立ち、ともにアートを楽しむことができる時、アーティスト自身のあり方も変わってくるのではないかと述べました。 本プログラムでは来年1月、宮島達男さん本人がウガンダを訪問し、カンパラのASHINAGAウガンダ・レインボーハウスでエイズ孤児たちとアート・ワークショップを行います。それに先立ち12月末、どのようなワークショップを行ったらいいかのアイデアを、今回の3回の連続講座に参加した東北芸術工科大学と京都造形芸術大学の学生たちが参加してコンペ形式で募ります。 また来年1月6日(火)から23日(金)まで、世界銀行情報センター(PIC東京)で、「ウガンダのエイズ孤児、アーティストに出会う ~宮島達男」プレイベントを行います。ウガンダのエイズ孤児のこと、今回のプログラムの概略、宮島達男さんと学生によるコンペの様子、ウガンダのエイズ孤児とどのようなワークショップを行うのかなどを写真・パネル・映像などで紹介します(開館時間午前10時~午後6時、土日祝休館、毎週水曜日は午後8時まで特別開館、入場無料)。 ウガンダでのワークショップ終了後は、ワークショップ記録資料をもとに、子供たちが芸術に触れることでどのような変化を遂げたのか、アーティストや学生たちはどう学んだのかを検証する報告展や報告会の開催を予定しています。 関連リンクウガンダのエイズ孤児、アーティストに出会う ブログ
連続講座の概要第1回 「ウガンダエイズ孤児の実際と生活改善への取り組み」日時: 11月13日(木) 午後6時~午後7時30分 会場: 世界銀行東京開発ラーニングセンター スピーカー: ASHINAGA ウガンダ 佐藤弘康氏+ボランティアスタッフ(世界銀行ウガンダ事務所よりテレビ会議で参加)、ナブケニャ・リタ氏(早稲田大学学生)
ウガンダでのエイズ孤児の実際を知るトーク・セッション。ウガンダからはASHINAGAウガンダ 佐藤弘康さんをテレビ会議でつなぎ、また、日本からはエイズ孤児としてウガンダで育ち現在は早稲田大学に留学中のリタさんを招いて、実際の現場を見ている佐藤さんと実際のエイズ孤児の気持ちを知るリタさんの、リアル・トークを展開しました。
第2回 「エイズ孤児への日本からのアプローチ」日時: 11月20日(木) 午後6時~午後7時30分 会場: 世界銀行東京開発ラーニングセンター スピーカー: NGO・PLAS 郭晃彰氏、一宮暢彦氏
エイズ孤児たちへの積極的な支援を展開し、世界銀行情報センター(PIC東京)でも写真展「アフリカのエイズ孤児」やコーヒーアワーを共催したNGO・PLASの郭さんと一宮さんが、大学生である彼らがどのように活動をスタートさせ、その後大学生という立場からどのようにエイズ孤児の問題に取り組んでいるのかについて話しました。
第3回 「芸術家の感性は開発問題にどう生かされる」日時: 11月27日(木) 午後6時~午後7時30分 会場: 世界銀行東京開発ラーニングセンター スピーカー: 宮島達男氏(現代アーティスト、東北芸術工科大学副学長)、桜木奈央子氏(写真家)
芸術からみた、開発問題へのアプローチについて、現代美術おける世界的なリーダーで、今年6月のテレビ会議「芸術に何ができるか」にもご参加いただいた宮島達男さんと、ウガンダ北部グルに造詣が深い若手写真家で、世界銀行情報センター(PIC東京)で写真展「グルに笑顔が戻る日」を開催した桜木奈央子さんが語りました。
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