課題
インドの大半の都市部同様、カルナタカ州の都市の給水事情は、不安定で対象範囲も限定的でした。自宅に水道が引かれている住民の場合も、水が出るのは1日1、2時間に過ぎず、しかも、その頻度もひどいときは10日に1度という有様でした。そのため住民は、貯水タンクを持つ業者から割高なサービスを受けたり、200メートル離れた給水スタンドまで水を汲みに行かなければなりませんでした。
アプローチ
2005年に始まったカルナタカ都市水道セクター改善プロジェクトの第1段階は、ベルガウム、フブリ・ダルワド、ガルバルガという、カルナタカ州北部で最も水不足が深刻な3都市において5つの地区が対象となりました。
試行対象地区は、政治経済状況、技術的な実現可能性、低所得地域の有無を基準に選ばれました。これらの都市で広くサービスを改善し、対象地区への給水を確保するためには、大規模な給水への投資が必要でした。
同プロジェクトでは、プロジェクトの設計、建設、実施の各段階における意思決定に市の担当官が関与しました。システムの設計、契約、2年間の操業には、民間運営業者の経験が生かされました。業者には、住民に対して1日24時間、100%従量制で給水を行い、請求・徴収システムを確立することが求められました。
平行して、社会面では、計測ベースの料金に関するものなど、関係者の懸念を解消するため、広報活動が行われ、プロジェクトの進捗状況について継続的に情報が提供されました。
結果
試行対象となった3都市の住民は、2年以上にわたり、24時間給水サービスを受けました。100%従量制で月々の消費量に基づいて、割安な料金で請求が行われるという、顧客志向のこの新しいシステム は、約2万5000世帯(市の総人口の10%に当たる17万5000人)に恩恵をもたらしました。試行対象地域の住民の消費量は、プロジェクト開始前と比べ平均で20%減少しました。
昼夜を問わずいつでも水が出るようになり、試行対象地区の住民の生活は一変しました。特に女性は、水汲みという時間のかかる仕事から解放され、今では外に働きに出て世帯収入の増加に貢献することができるようになりました。水媒介性の感染症も減少が報告されています。
このパイロット・プロジェクトは、この種のものとしてはインド初で、政策担当者の注目を集め、給水分野への投資のあり方についての地域や国レベルでの意思決定に影響を与えています。
次のステップ
カルナタカ州政府は、3都市で行われた試験的介入の規模を拡大することを決定し、フィージビリティ・スタディを進めています。現地の政策担当者は、都市の給水に関するほかの投資やプログラムを、似たようなアプローチによる、24時間利用可能な持続的給水サービス達成に振り向け始めました。インド政府は現在、24時間利用可能な水道サービス実現に向けて、都市給水分野への投資を推進しています。
同プロジェクトは2010年3月31日に完了しますが、世銀は、プロジェクトの延長要請を受け、本格的なプロセス開始(2011年初頭)までの移行期間の支援を主な目的としてその可否を検討中です。






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