IDAとは?

英語

最終更新日:2007年9月
IDAとは?

国際開発協会(IDA)は世界銀行のグループ機関で、世界で最も貧しい国々を支援しています。1960年に設立された IDAは、貧困削減に向けて、経済成長促進、不平等是正、生活水準向上のためのプログラムに無利子の融資・グラントを提供しています。

The International Development Association (IDA) is the part of the World Bank that helps the world’s poorest countries.

IDAは、世界銀行の機関で、中所得国を対象に融資や助言サービスを行う国際復興開発銀行(IBRD)の活動を補完しています。IBRDとIDAは、職員、本部共に共通で、同一の厳格な基準を用いてプロジェクトを評価しています。

IDAは世界有数の大規模援助機関として、世界中の80の最貧国(うち39カ国はアフリカ諸国)を支援しています。最貧国の基本的な社会サービスを支援するドナー基金として単独では最大規模を誇ります。

IDAは資金を譲許的条件にて融資(クレジットと呼ぶ)します。IDAクレジットには利子が発生せず、返済期間は35年から40年(10年間の支払猶予期間を含む)と長期にわたります。IDAはまた、債務負担にあえぐ国々への贈与も行っています。

創設以来、IDAの融資と贈与は合計1820億ドルに上り、最近では年間平均100億ドルで、アフリカに対するものが一番多くを占めています(約50%)。

日本と世界銀行による協力」の動画はこちらから

IDAの取り組み

過去10年間の借入国とドナーによるIDAを通じた活動とその成果。ここから入る。

アルメニアでは、87基のダムのうち74基が改修により効率を改善し、下流に住む50万人にとって洪水の危険が緩和されつつあります。
ガーナでは、8000の教室が建設され3500万冊の教科書が発行されたことで、就学率が改善し、学習効果が高まりました。
シエラレオネでは、IDAの支援を受けた復興プログラムが平和再建を促進し、国民に目に見える恩恵をもたらすのに貢献しました。
ベトナムでは、270万人に電力が供給され、農村コミュニティが生まれ変わりました。

もっと読む。

IDA借入国

IDA融資の適格国であるかどうかは、何よりもまずその国の相対的貧困度によって決まり、一人当たりGNI(国民総所得)が毎年新たに定められる上限(2008年度は1065ドル)を超えていないことが条件となります。

IDAはまた、小島嶼国など、上記の上限を超えてはいるもののIBRDからの融資を受けられるだけの信用度に欠ける一部の国も支援しています。

インド、インドネシア、パキスタンなどは、一人当たり国民所得ではIDA融資適格国に入るものの、IBRDからいくらかの融資を受けるだけの信用力があります。こうした国々は「ブレンド」国と呼ばれています。

2007年6月現在、IDA融資の適格国は80カ国に上ります。こうした国々の人口は総計で25億人と、途上世界の全人口の半分を占めます。このうち推定15億人が一日2ドル未満で暮らしています。

07年度のIDA借入国上位10カ国 (単位:100万ドル)
インド2251
パキスタン885
ナイジェリア750
ベトナム712
エチオピア630
ウガンダ540
タンザニア432
ケニア395
インドネシア389
バングラデシュ379

IDA新規融資の地域別割合:2007年度

サブサハラ・アフリカ.........49%
南アジア.............................34%
東アジア・大洋州................10%
ヨーロッパ・中央アジア.......4%
中東・北アフリカ.................2%
ラテンアメリカ・カリブ海....2%

IDA新規融資のセクター別割合:2007年度

農業...................................7%
行政・司法..........................23%
情報通信........................1%
教育.................................14%
金融...................................4%
保健・社会サービス.......16%
エネルギー・鉱業...........10%
運輸.................................12%
上下水道・治水.......10%
産業・貿易......................10%
New IDA Lending by Region

IDA融資

IDA融資の返済期間は20年、35年、40年で、元本の返済開始前に10年間の支払猶予期間が設けられています。IDA資金は所得レベルや、その国の経済および進行中のIDAプロジェクトの管理状況によって借入国に配分されます。利子はつきませんが、融資には小額のサービス料が課せられます(現在は実行額の0.75%)。IDAはまた、債務負担にあえぐ国々への贈与も行っています。 IDA融資の現在の条件

2007年度(2007年6月30日までの1年間)のIDA誓約額は1これまでで最高の119億ドルに上りました。これら拠出誓約額のうち、19%は無償ベースとして供与されました。2007年度の新規拠出誓約額は189件の新しいプロジェクトを対象としたものでした。1960年以降、IDAは108カ国に対し、1820億ドルを拠出してきました。年間拠出誓約額は着実に増え、過去3年間の平均は約100億ドルに上りました。

融資は初等教育、基本的保健サービス、上下水道、環境保護、ビジネス環境改善、インフラ、制度改革などに充てられます。こうしたプロジェクトは経済成長、雇用創出、所得向上、生活水準改善への道を開くものです。 IDAプロジェクトの事例を読む。

IDAは、以下のとおり、幅広い分野での成長を重視しています。
- 健全な経済政策、農村開発、民間企業、持続可能な環境への対応
- 人材、教育、保健(特にHIV/エイズへ、マラリア、結核への取り組み)分野への投資
- 借入国が基本的サービスを提供し、公共資金に関する説明責任を確保する能力の育成
- 内戦、武装闘争、自然災害からの復興
- 貿易・域内統合の促進

IDAは、貧困削減のための政策を知的に設計できる知識基盤の構築を図るため、分析調査を実施しています。また、経済成長の基盤を広げ、貧困層を経済的ショックから守るための方法について各国政府に助言を行います。

IDAはまた、債務返済を管理できない貧困国を救済するため、ドナー援助の調整業務も担当しています。 IDAは、各国の債務負担リスクに基づき、各国の債務の持続可能性確保を支援するためのグラント配分システムを開発しました。

IDAの原資

IBRDがその資金の大半を国際金融市場で調達するのに対し、IDAの資金は主に、より裕福な国々の政府からの拠出金でまかなわれています。そこに、IBRDの利益からの移転や過去のIDA融資に対する借入国からの返済金も加わります。

IDA増資
ドナーは3年に1度IDAの増資について話し合います。IDA第14次増資の場合、ドナーからの拠出金は増資総額330億ドルの半分以上を占めました。増資額は、2008年6月30日までの3年間のプロジェクト資金となります。

IDA第14次増資に最も大きな貢献をしたのは米国、英国、日本、ドイツ、フランス、スウェーデン、イタリア、カナダですが、以上8カ国ほどは富裕でない国々もIDAに資金を拠出しました。詳しくはIDAドナーとパートナーをご参照ください。

IDA第15次増資では、2008年7月から2011年6月までの3年間に貧困国を支援する資金が調達されます。それぞれのプロジェクトが完了し、測定可能な結果をもたらすのに時間を要するため、この3年間は国連ミレニアム開発目標達成を目指す国々にとって極めて重要な期間となります。

Funding PDFs

Download IconIDAへの出資と拠出?PDF

Download IconIDA第14次増資に占めるドナー拠出金内訳 PDF

IDAの歴史

世界銀行の名で知られる国際復興開発銀行(IBRD)は、ヨーロッパ各国が第二次世界大戦後の惨状から復興するのを支援するため、1944年に設立されました。ヨーロッパの復興に成功した世界銀行は、その後2、3年の間に、活動の焦点を途上国に向けるようになりました。1950年代までに、最も貧しい途上国が成長に必要な資本を借り入れられるようにするには、世銀の提示するよりも緩やかな条件が必要であることがより明白になりました。

米国のイニシアティブの下、世銀の一部加盟国が、考え得る最も有利な条件で最貧国に貸付を行う機関の設立を決めました。これが「国際開発協会(IDA)」です。創設者たちは、IDAを世界の「富裕国」が「貧困国」を支援するための手段とみなしましたが、その一方でIDAが銀行の規律をもって運営されることも望みました。そのため、米国のドワイト・D・アイゼンハワー大統領が、IDAを世界銀行(IBRD)の姉妹機関とすることを提案し、他の国々がこれを受け入れました。

IDA協定は1960年に発効しました。最初のIDA融資はクレジットと呼ばれ、チリ、ホンジュラス、インド、スーダンに対するものが1961年に承認されました。

創設以来、IDAからは34カ国が卒業、つまり借入を終えました。こうした国々の中には、その後IDAからの融資受け入れを再開した国もあります。 IDA卒業国の一覧




Permanent URL for this page: http://go.worldbank.org/VI9C3PNXY0