世界銀行の名で知られる国際復興開発銀行(IBRD)は、ヨーロッパ各国が第二次世界大戦後の惨状から復興するのを支援するため、1944 年に設立されました。ヨーロッパの復興に成功した世界銀行は、次に活動の焦点を途上国に向けるようになりました。1950 年代までに、最も貧しい途上国には世銀の提示するのよりも緩やかな借り入れ条件が必要であることが明白になりました。
米国のイニシアティブの下、世銀の一部加盟国は、最貧国が資金を借り入れ、成長を実現できるよう、こうした国々に考え得る最も有利な条件で融資を行う機関の設立を決めました。
こうして誕生したのが「国際開発協会(IDA)」です。創設者たちは、IDAを世界の「富裕国」が「貧困国」を支援するための手段とみなしましたが、その一方でIDAが銀行の規律をもって運営されることも望みました。そのため、米国のドワイト・D・アイゼンハワー大統領が、IDAを世界銀行の一機関とすることを提案し、他の国々がこれを受け入れました。
IDAの協定は1960 年に発効しました。最初のIDA融資はクレジットと呼ばれ、チリ、ホンジュラス、インド、スーダンに対するものが1961 年に承認されました。
1. IDAは、借入国が自ら特定した優先項目やニーズに対応する形で資金を拠出します。IDAの支援対象分野は、パートナーなど関係者と協議の上で各国政府と共に策定した国別援助戦略(CAS)を通じて決定されます。
2. IDAは、グローバルに活動する世界最大の国際機関であり、世界規模の問題を国別プログラムとリンクさせ、国別戦略、分析活動、融資と贈与、グローバル・プログラム、信託基金活動を展開しています。
3. IDAは、4大陸に広がる80のIDA支援対象国のうち64カ国に事務所や人員を展開しており、プログラムが現地の状況に即したものとなり、現地の知識が活用されるよう努めています。
4. IDA融資は特定のセクターや課題にあらかじめ対象が限定されていないため、紛争後や自然災害後の国々に迅速に柔軟な支援を行うことが可能です。
5. 予測可能な援助フローや持続的な技術的助言という形でのIDAの長期的支援により、途上国は複雑な問題に取り組むことが可能です。
6. IDAは、国際金融機関として初めて成果評価システム(RMS)を導入して、成果や成果物を国別プログラムやプロジェクトとリンクさせながら、開発の進捗状況を監視しています。
7. IDAの資金援助の水準は、ガバナンスの質を特に重視しながら、ニーズと国別の実績のバランスをとりながら決定されます。
8. IDAは、途上国主体のプログラム/プロジェクトにおける重要な活動を拡大するために他のドナーからの資金を活用することも多く、それがドナーと支援対象国の双方にとってコスト削減や効果の拡大につながっています。
9. IDAは、世界最大の国際資金援助機関として、貧困国のインフラへの主要な資金源のひとつとなっています。インフラは、ミレニアム開発目標達成のためにきわめて重要なセクターです。
10. IDAは、重債務貧困国(HIPC)イニシアティブと多国間債務救済イニシアティブ(MDRI)の下で総額540億ドルの債務を削減しました。





RSS