世界経済が低迷する中、東アジア諸国の経済は依然として好調

世界銀行「半期経済報告書」
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東京、2008 年4月1日–2008年 、東アジアの途上国の成長率は、米国で拡大しつつある金融不安とそのための世界的景気低迷の結果、1-2ポイントほど低下し、約8.5%になるだろう-世界銀行の東アジア・大洋州地域半期経済報告書最新版*はこう予測している。

ただし、現在の2桁レベルの成長からは減速が予想されるものの、地域全域で全体的な成長は依然として堅調であり、域内の大半の国は、過去10 年間に構造改革に取り組み、健全なマクロ経済政策を維持してきたので、世界的な景気減速も乗り切ることができる体制にある、と同報告書は指摘する。

表1. 東アジアの経済成長
 2006200720082009
東アジア新興経済国8.48.77.37.4
東アジアの途上国9.810.28.68.5
東南アジア5.56.15.66.0
インドネシア5.56.36.06.4
マレーシア5.96.35.55.9
フィリピン5.47.35.96.1
タイ5.14.85.05.4
移行経済国    
中国11.111.49.49.2
ベトナム8.28.58.08.5
小規模経済国7.26.66.46.1
新興工業国5.65.64.65.0
韓国5.04.94.65.0
その他のNIE3カ国6.16.24.65.0
日本2.22.11.52.0

事実、同報告書によると、東アジア、特に中国は、世界経済における「成長の極」として先進国経済の減速を相殺する役割を強めつつある。

同報告書は、米国の輸入の伸びが鈍化し世界の金融市場が混乱の度を深めているにもかかわらず、東アジアの大半の国々では2007年から2008 年初頭にかけて引き続き堅調な経済活動が見られたとしている。中国は、経済成長率が2007年の11.4%から2008 年には9.4%に減速すると予想されるものの、国内投資の増大と個人消費の伸びにより、引き続き好調である。フィリピンへの送金の伸びが大幅な消費拡大を支え、インドネシアの成長率は民間投資と消費の伸びが主な原動力となって6.3%と10 年来の高水準を記録した。タイでは、政治不安が続き個人消費と投資が落ち込んだが、それでも4.8%とかなりの成長が見られた。

このように東アジアが好調さを維持していることの背景として、ひとつには輸出国が域内と米国以外の市場への貿易により潤っていることが挙げられる。同地域から地域外途上国への輸出は実に17%も拡大した。

「内需は今や東アジア地域の成長エンジンとしてはるかに大きな役割を果たしつつある」と世界銀行東アジア・大洋州地域担当チーフ・エコノミスト、ヴィクラム・ネルーは言う。「東アジアは、輸出市場を多様化することができたので、米国からの需要が大幅に減少している中でも、ヨーロッパやほかの途上国への大量輸出によりその穴を埋めることができている」

だが、域内各国の政府にとって本当の難題は食品・燃料価格高騰がもたらすインフレ効果であり、これは貧困層にとって大きな負担となると、同報告書は警告する。

「サブプライム危機がもたらす影響の度合いは国によって異なるであろうが、より差し迫った懸念は、東アジアのほとんどの国でインフレ率が警戒水準にまで上昇していることだ」と、世界銀行東アジア・大洋州地域担当副総裁のジム・アダムズは述べた。 「食品価格上昇のため、農村部および都市部で貧困層の実質所得がすでに大幅に減少している」

 

関連リンク

「東アジア・大洋州地域 半期経済報告書」 (英) 




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