
インドは社会指標が世界で最も貧しい国の1つです。アンドラ・プラデシュ州では指標が特に低くなっています。2000年現在で人口の30%が貧困ラインを下回る生活をしており、0歳から6歳の子供の約30%が栄養失調状態で、女性の識字率はインドでも最低の33%でした。数十年に及ぶ政府の貧困絶滅計画は失敗していたのです。

アンドラ・プラデシュ州地区貧困イニシアティブ・プロジェクトとアンドラ・プラデシュ州農村貧困削減プロジェクトは、農村部の貧しい人々が暮らしや生活の質を改善し、病気や家族の死亡、不作、家畜病などの打撃に対する脆弱性を低減できるようにすることを目的としていました。この目的のために同プロジェクトでは農村コミュニティにおける小規模な集団組織と自主管理を奨励し、特に女性に重点を置きました。また、この潜在的に大きいにもかかわらず見過ごされている市場に対する民間セクターの関心を呼び込むことによって、貧しい人々の金融へのアクセス向上も視野に入れたものでした。リスク管理の決め手となったのは、貧しい女性たちが自助グループを結成してお互いに、そしてまた銀行に対しても保証人としての役目を果たすということでした。

アンドラ・プラデシュ州では約800万人の女性を含む、農村貧困世帯の90%近くが所得を増やしました。
特に顕著だった成果:
- 融資を利用できる世帯数は2000年には50万世帯未満であったのが、2006年には600万世帯を超えました。
- 農村地域のアンドラ・プラデシュ州では貧しい人々のための金融セクターが銀行という形で登場しており、プロジェクト前に比べて20倍以上の貸付が農村の貧しい人々に対して行われており、新たな巨大顧客層が生まれました。貧困世帯に対する融資は年々増えており、2000年には2300万ドルに満たなかったのが2006年には4億4500万ドルとなりました。2000年以降の商業銀行からの累積的な融資の流れは11億ドルになります。
- 貧困世帯の累積貯蓄額が2006年に2億9200万ドルに達しました。
- 120万人を超える農村地域の貧しい人々が死亡・身体障害保険に加入しています。プロジェクト以前は1000人未満でした。
- 農村地域の約800万人の貧しい女性たちが62万9870の自助グループや2万8282の村落組織に加入しました。同プロジェクトでは2008年までに農村のすべての貧困世帯を組織化することが予定されています。
- 2万600人ほどの若者が訓練を受け、民間企業との提携によってサービス・セクターや建設セクターでの就職斡旋を受けました。
-同プロジェクトでコミュニティ組織を支援して、製品やサービスに対する市場価格が改善されました。

- 2000年以降2億6100万ドル。
- アンドラ・プラデシュ州に対するIDA投資戦略は、官民両セクターからの投資を活用して貧しい人々がリスク/融資/投資に値する存在になれるようにすることです。同プロジェクトでは1世帯当たり平均140ドルを投資していますが、このわずかな金額は商業金融機関からの融資による約3450ドルの投資として活用しています。
- IDAは制度構築、金融商品開発、マーケットとの連係促進、モニタリングおよび評価のための技術協力を提供しています。
- こうしたプログラムは、国連開発計画の南アジア貧困軽減プロジェクトや州政府の10年に及ぶ女性自助グループとの関わりに基づいて進められています。

iこれらのIDAプロジェクトによって強化された自助グループの実行能力は、当面のプロジェクト以外でニーズの存在する分野にも向かっています。例えば津波被害にあった人々の生活立て直しを支援するために、これらのプロジェクトの下で確立されたコミュニティ・ターゲティングとマイクロ・プラニングを用いて災害から6カ月以内に約2000万ドルが充てられました。同様に、自助グループもエイズ認識啓蒙活動をはじめとするさまざまな公共プログラムにおけるフランチャイズとしての役目を果たしています。
大半の貧困世帯を貧困から抜け出させ、アンドラ・プラデシュ州が2015年までにミレニアム開発目標(MDG)を確実に達成するためには、約6億ドルが必要です。これにより優れた制度を構築し、商業銀行などの金融機関からもさらに多くの資金を投じてもらえるでしょう。これらのプロジェクトの成功と規模ゆえに、南アジア、特にインド東部のより貧しい州、パキスタン、アフガニスタン、ネパール、スリランカそしてバングラデシュでも同様のプロジェクトに対する需要があります。.