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エイズとの闘いはまだ終わっていない、世界エイズデー20周年

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  • エイズは保健問題だけでなく社会問題でもある
  • 予防の取り組みで後れを取るわけにはいかない
  • 社会的影響は労働者の罹病による経済損失をはるかに超える可能性がある

2008年12月01日 - HIV/エイズの拡大へ注意喚起を呼びかける世界エイズデーが始まって今年で20年目を迎える。

今日、HIV感染者は約3300万人に達しており、世界エイズデーや12月3日~7日にセネガルで開催される「アフリカのエイズ・性感染症に関する国際会議」のようなイベントは、「世界各地でエイズと闘っている人々にとってきわめて重要」だと、世界銀行アフリカ地域担当チーフエコノミストのシャンタ・デヴァラジャンは言う。

エイズは保健問題だけでなく、社会問題として認識されるようになっていると、デヴァラジャンは指摘する。「動員できるすべての資源とメカニズムを活用して、エイズと闘わなければならない」

 

HIV/エイズは開発課題としての優先度が高まる

ウガンダのヨウェリ・カグタ・ムセベニ大統領をはじめ、サブサハラ・アフリカの国家元首や財務大臣らは、HIV/エイズとの闘いを最優先課題に位置付けるようになってきたと、デヴァラジャンは付け加える。南アフリカは世界最大級の抗レトロウィルス薬(ARV)療法プログラムを展開している。

同時に、最新のARV薬の価格が大幅に低下してきた。現在、世界各地で約300万人が治療を受けている。HIV感染者に対する偏見が予防、治療、緩和の取り組みを大きく阻害しているが、偏見が少なくなった国もある。

例えばルワンダでは、「HIV検査を受ける人々の数は急激に増加しており、エイズ治療が受けやすくなったことで、エイズ患者への受容度が高まっている」と、世界銀行上級保健専門官ミリアム・シュナイドマンは言う。

治療の迅速な拡大が急務

世界銀行はかねてからエイズを主要な開発課題と位置付けてきたと、シュナイドマンは言う。世銀が初期の取り組みで基礎を築いた、世界エイズ・マラリア・結核対策基金米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)は現在、アフリカにおける抗レトロウィルス薬療法の主要な支援団体となっっている。

過去6年間、世銀は約20億ドルのグラント、融資、クレジットをHIV/エイズ撲滅プログラムに拠出してきた。アフリカのための多国間HIV/エイズプログラム(MAP)は、複数国にまたがる地域プログラム5件を含み、35カ国に対して16億ドルを拠出した。1988年以来、世銀によるHIV/エイズ分野の拠出は約39億ドル近くに達する。

抗レトロウィルス薬療法へのアクセスが大幅に改善され、必要とする人々の約30%が恩恵を受けているが、国別に普及率をみると5%以下から90%以上まで、大きな格差がある。

予防の取り組みで後れを取ることはできない 

予防が効を奏し、特に若者の間で行動に変化が見られるものの、サブサハラ・アフリカでは治療を受けられる人2人に対し、新たに5人が感染している。この割合を変えていかなければならない。

治療へのアクセス拡大に加え、有効かつ対象を絞った予防の取り組みによって、感染パターンの変化を見極め適応すると共に、関心を高めるだけでなく行動の変化を促すことを徹底すべきだ。

若年層を中心とした女性向けには脆弱性を減らすために、また男性向けには予防メカニズムを導入できるようにと、対象を明確にした介入が求められている。

風俗産業従事者や、男性同士で交渉を持つ者など、特に感染リスクの高い人々を対象とした予防も必要だ。

次世代への影響

予防と治療を必要とするすべての人々に提供することは、エイズが今の世代さらには次世代にもたらす影響を減らすために大変重要だと、デヴァラジャンは言う。

世銀の研究者らは当初、HIV/エイズは罹病による労働力損失を通じて経済へ影響をもたらすと予測したが、実は社会・経済的な影響の方がはるかに甚大だと、デヴァラジャンは指摘する。

HIV/エイズの感染者・発病者の子供たちは、HIV/エイズに苦しむ両親の家事を手伝ったり、家族が学費を払えなくなるために、学校に通わなくなる可能性が高い。

「すなわち、HIV/エイズの影響は今の世代に限らず、より長期的に及ぶということだ」と、デヴァラジャンは言う。「親たちがエイズに苦しみ、教育を満足に受けることができなかったため、その子供たちの世代も十分な教育を受けられなくなる可能性がある。こうして感染メカニズムが何世代も続きかねない」

HIV/エイズの感染者・発症者が多い国々を対象に分析した中間報告は、GDPの「成長スピードが遅いだけでなく、低下し始めている。このままだと、3-4世代のうちに、GDPが元の約半分まで落ち込む可能性がある」と指摘している。
寿命が伸び、子供たちの面倒を見ることができるようエイズ患者に治療を提供することも解決策のひとつだ、とデヴァラジャンは言う。別の解決策は、エイズ遺児たちに教育を提供し、「他の子供たちが享受している教育機会を失わせないようにすることだ」


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