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栄養不良との闘いに迅速な協調行動を- カナダ、日本、米国国際開発庁、世界銀行が呼びかけ

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Press Release No:2010/359/HDN

コンタクト:
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日本政府: 若松英治(202) 550-2526
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USAID: Lynne Weil (202) 712-4320
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ワシントン、2010年4月24日 — 年間300万人もの妊産婦と乳幼児が栄養不良で死亡する中、世界銀行・国際通貨基金(IMF)の春季会合に出席中の各国首脳ならびに、開発機関およびシビルソサエティ組織の代表は、2015年の達成を目指すミレニアム開発目標(MDGs)の一つである栄養不良人口の半減に向けた投資拡大を各国政府に呼びかけた。

カナダ、日本、米国(米国際開発庁(USAID)を通じて)、世界銀行の共同主催によりワシントンで開かれた栄養に関するハイレベル会合において、各国首脳や各組織の首脳は、これまで援助機関による十分な対応を受けられずにきたため「忘れられたMDG」と呼ばれている栄養改善について説明を受けた。栄養不良の妊産婦は健康な子供を生めず、栄養不良の子供は死亡率が高いという調査結果が紹介され、栄養の改善が、飢餓や栄養不良を大きく削減するだけでなく、世界各地で妊産婦と乳幼児の健康を大幅に向上させることが指摘された。その意味で、妊娠前から生後2歳までの特に重要な期間に栄養向上のため重点的に介入することは、MDG目標4と5をはじめ多くのMDGsの達成に極めて重要な意味合いを持つ。栄養部門への投資は大きな成果を上げる可能性を秘めているが、OECDの最新データをみると、栄養分野に対する政府開発援助はささやかで、拠出誓約額は年間3億ドル未満に過ぎない。

ルワンダ、グアテマラ、ボリビア、エチオピアの財務・企画担当大臣のほか、国連世界食糧計画(WFP)のジョゼット・シーラン事務局長も出席した今回の会合では、栄養改善とそれが開発にもたらす広範な恩恵への投資拡大を図る重要な2件のイニシアティブと新たに発表され、関係者のコミットメントが確認された。

「微量栄養素への投資で世界をリードするカナダは、栄養が優先的開発課題として再び国際社会の注目を浴びることを歓迎する」と、カナダ国際協力庁のベヴァリー・J・オダ長官は述べた。「我々は、この傾向に弾みをつけるため、各国の栄養方面のパートナーと協力して懸命に取り組みを進めてきた。6月のG8サミットでは、妊産婦と子供の保健に関するイニシアティブの一環として栄養の問題を強く主唱していく」

同会合では、「栄養への取組み拡充:行動枠組み(Scaling up Nutrition: A Framework for Action)」(www.inffoundation.org/publications/policy-brief.htm)と称する、複数のパートナーによる新たな取り組みも承認された。同枠組みは、妊婦と生後24か月未満の乳幼児を対象とする一連の措置を優先すべく費用効果が高く、実績のある介入策を用いて栄養不良と闘うもので、栄養と開発の分野で積極的に活動を展開する多国間・二国間機関、教育機関、シビルソサエティ団体など80以上の組織の支持を取り付けている。世銀本部で開かれた今回の会合は、栄養不良という共通の課題とその問題解決策をめぐって、栄養方面の国際コミュニティが初めて結集したという意味で、この新たな枠組みを「歴史的」であるとしている。

世銀によると、栄養不良は世界各地で妊産婦と乳幼児の第一の死因となっていると共に、たとえ幼児期に栄養不良を抱えながら幸運にも生き伸びた場合も、その弊害は生涯にわたりつきまとうとされている。具体的には、就学が遅れがちで、中途退学の可能性が高い上、脳の機能や学習能力が幼児期に損なわれたため、学力が劣りがちとなる。

「栄養不良により、子供時代に苦しみを味わうだけでなく、生産性の低い大人になってしまう」と、世界銀行グループのロバート・B・ゼーリック総裁は述べた。「人々に機会を与え、持続的な経済成長を達成するには、貧困と栄養不良の悪循環を断ち切る必要がある。複数のパートナーによるこの新しい行動枠組みは、『忘れられたMDG』のための一致団結した行動を呼びかけるものだ」

USAIDは、会合において、「Feed the Future(将来の食を守る)」プログラムの優先対象国を初めて明らかにした。同プログラムの戦略は、飢餓の原因に着目し、貧困、飢餓、栄養不良の削減に国家規模で取り組む総合的イニシアティブである。USAIDは、アフリカ、アジア、ラテンアメリカの各国政府と協力して、農業生産性の向上、市場へのアクセス拡大、栄養不良の軽減、食糧危機からの回復力改善といったプログラムを含め、食糧安全保障と栄養部門への投資のための、包括的なマルチセクター計画の策定を進めている。

「医学誌『ランセット』は、栄養不良で死亡する妊産婦や乳幼児が年間実に300万人に上るしている」と、USAIDのラジブ・シャー長官は言う。「栄養の問題はあまりにも長期間、農業慣行や食糧政策から切り離されてきた。より多くの栄養強化食品が手に入るようにし、コミュニティ・ベースのプログラムを通じて、妊産婦の乳児に対する授乳や育児の行動を必要に応じて変えていくため、有効な方策を拡充する必要がある。現在、我々が開発中のアプローチにより、農業と栄養政策の関わりについての見方は転換期を迎える」

この会合で発表された「Feed the Future」の優先対象国は、アフリカではエチオピア、ガーナ、ケニア、リベリア、マリ、マラウイ、モザンビーク、ルワンダ、セネガル、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、アジアではバングラデシュ、カンボジア、ネパール、タジキスタン、そして、ラテンアメリカではグアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、ニカラグアの各国である。

MDGsの2015年までの達成に向け、あと5年を残すのみとなった現在、また、途上国で食糧価格の高騰が再燃している事実を受けて、潘基文国連事務総長の下で食糧安全保障・栄養担当の特別代表を務めるデビッド・ナバロ博士は次のように述べた。「食糧と栄養の確保は、生産的で人並みの生活を送るため、そしてミレニアム開発目標のすべてを達成するための必須条件だ。あらゆるセクターに相乗効果を浸透させることで食糧と栄養を万人のために確保することは、我々に課せられた共同責任だ。『栄養への取組み拡充(SUN)』の枠組みは、この賢明な新アプローチの関係者全員を総動員して、はるかに望ましい開発成果をもたらす可能性を秘めている」

同会合ではさらに、日本政府が「栄養不良対策スケールアップ信託基金」についての説明を行った。同基金は、投資を促し、国際開発協会(IDA)からの支援を増大するために、深刻な栄養不良を抱える国々で、栄養分野の介入を実施する能力の育成をめざすイニシアティブである。その目的は、問題が特に深刻な国々でサービス提供を改善するために必要な資金を増やすことができるよう、国際社会のための共通の基盤を築くことにある。

「国家や地域社会は、乳児の栄養不良問題に取り組むことにより、将来的な食糧危機、燃料危機、金融危機への対応力を強化することができる。その為には、世界規模、国家規模で援助協調していく必要がある」と、日本財務省国際局の林信光審議官は述べた。

同会合では、英国国際開発省(DFID)は、世銀との共同イニシアティブとして、アフガニスタン、バングラデシュ、インド、ネパール、パキスタンでの活動を支援する「南アジア食糧・栄養安全保障イニシアティブ(SAFANS)」を発表した。同イニシアティブは、エビデンス基盤の改善、意識向上、能力構築を通じて、南アジア全域で食糧安全保障と栄養面での結果を向上させようとしている。

この会合では、財務、保健、企画、農業、社会的保護など多くのセクターから加盟国代表や、シビルソシエティ組織、二国間パートナーの関係者が、栄養不良の問題に取り組むための効果的で実績あるアプローチの拡充の進捗具合とそれに伴う問題を検証した。

「世界各地の多くのシビルソサエティ組織が、栄養不良に取り組むための最も効果的な戦略について今や国際的コンセンサスが得られたことを喜んでいる」と、「世界にパンを(Bread for the World)」のデビッド・ベックマン代表は述べた。「行動を起こすための確かな、しかも政治的に説得力のある土台が築かれたことになる」

参加者はまた、新たに公開された「栄養への投資:共に成長しよう(Investing in Nutrition: Let’s Grow Together)」と題するビデオ(www.youtube.com/watch?v=yysyFtjcgzE)を鑑賞したほか、子供の死亡率、妊産婦の健康、子供の理想的な身体・知能面の成長、そして将来の経済生産性と成長に最大の効果をもたらすためには、栄養部門への投資を誕生前9か月から生後2歳までの期間に集中して行う必要があるとする点で同意した。このアプローチは、性と生殖に関する健康、社会的保護、ジェンダー、幼児期の発育、農業および食糧安全保障、そして全般的な貧困削減プログラムなどの結果を改善する作業と並行して実施しなければならない。適切な栄養を摂ることは、すべての子供たちにとって基本的人権であることが参加者の間で強調された。

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共同主催者について
カナダ国際開発庁
カナダ国際開発庁(CIDA)は、栄養部門への投資に関する指針として、また持続可能な結果をもたらす、手頃でインパクトの大きな活動に的を絞るため、証拠に基づくアプローチを採用している。微量栄養素への投資で世界をリードするカナダは、ビタミンAについて世界最大のドナー国であり、ヨード強化塩プログラムに多額の資金を提供し、さらに国連世界食糧計画の学校給食の取り組みのドナー国でもある。CIDAの栄養投資支援に関する詳細は以下のウェブサイトをご覧ください(http://www.acdi-cida.gc.ca/acdi-cida/ACDI-CIDA.nsf/eng/FRA-330153122-QW6)。

日本政府
日本政府は、栄養不良が深刻な国々で栄養分野への投資拡大支援のため、2009年7月に世銀と合同で「栄養不良対策スケールアップ信託基金」を設立した。その目的は、栄養セクターへの投資増大と需要創出するのための国家能力の育成である。

米国際開発庁(USAID)
米国の人々は、過去50年近くにわたり、米国際開発庁を通じて、世界各地で経済的・人道的支援を提供してきた。米政府による世界的な飢餓撲滅・食糧安全保障イニシアティブである「Feed the Future (将来の食を守る)」は、飢餓と貧困の根本的原因に挑み、それに取り組む機会を提供している。USAIDは、20か国以上、2000万人以上の子供たちを対象とする栄養プログラムを支援している。USAIDについての詳細は以下のウェブサイトをご覧ください(www.usaid.gov/)。

世界銀行
世界銀行は、深刻な栄養不良にあえぐ国々で栄養分野への投資を拡充することにより、弱い立場にある人々、すなわち、妊産婦と2歳未満児が栄養不良に陥る傾向を食い止めることに力を注いでいる。その際、世銀は、セクター横断的な行動をとり、適切なガバナンス・システムとプログラム実施能力を構築し、各国で大規模な行動をとることができることを強みとしている。世銀の栄養への投資支援に関する詳細は、以下のウェブサイトで「Nutrition」をクリックするとご覧いただけます(www.worldbank.org/hnp)。




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