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世銀グループの昨年度の支援720億ドルを上回る 途上国の資金不足に対応

Available in: 中文, العربية, Español, Français, English
Series #:2011/001/EXC

コンタクト:
ワシントン:David Theis 202-458-8626
東京:平井智子 (81-3) 3597-6650
thirai@worldbank.org

2010年度と2009年度の
世銀グループのコミットメント(単位:10億ドル)
世銀グループ10年度*09年度
IBRD44.232.9
IDA14.514.0
IFC12+10.5+
MIGA1.51.4
合計72.258.8
*7月1日付け、未監査の数値。
+自己勘定のみ。投資家を通じて動員された50億ドル(2010年度)と40億ドル(2009年度)は除く。

ワシントン、2010年7月1日 - 世界銀行グループは、経済成長の回復がまだ不確実であり、地域差もあることが背景となって、2010年度の途上国支援のコミットが720億ドルを上回ったと発表した。これは世界銀行にとって過去例のない額である。

2010年度(2009年7月1日-2010年6月30日)、世銀グループは、経済成長、貧困削減、民間セクター育成のため、875件のプロジェクトを支援した。教育、保健、栄養、人口、インフラ分野などへ経済危機対応に必要な投資を呼び込むため、記録的なコミットをした結果である。

貸出、グラント、直接投資、保証などの形で提供されたこれらの支援は、途上国や途上国の民間企業が、経済危機による民間資本フローの大幅な減少に対処するために活用された。民間資金フローは、2009年の4540億ドルから2012年までに7710億ドルまで回復する見込みであるが、2007年のピークの1.2兆ドルには遠く及ばない。ただ、途上国の資金不足は全体としては、2009年の推定3520億ドルから2010年には2100億ドル、2011年には1800億ドルと徐々に減少していくと予測されている。

「世界的な経済危機の中で、途上国のパートナーは、世銀に迅速かつ柔軟で革新的な対応を求めたが、世銀が記録的な支援規模でその期待に応えることができたことは喜ばしい」と、ロバート・B・ゼーリック世界銀行グループ総裁は述べている。「危機の影響が最貧困層に表れるのは世界経済が底打ちしたずっと後になってからだ。世界銀行グループが、貧困層を保護し、回復と成長の基盤を築くために、社会的セーフティネット、インフラ、民間セクターといった分野に支援を提供することは非常に重要だ」

貸出やリスク管理などの金融サービスを途上国に提供する国際復興開発銀行(IBRD)の2010年度のコミットメントは、2009年度の記録329億ドルを塗り変え442億ドルとなった。ディスバースが迅速で、資金不足に直面する国へ即効性のある財政支援を提供する開発政策融資が、実に2010年度の承認額の47%近くを占めた。開発政策融資のディスバースも、プロジェクト承認と並行して迅速に進み、2008年7月以降に承認されたもののうちすでに85%がディスバース済となっている(繰延引出オプション付融資を除く)。

世界の最貧国79か国に無利子融資・グラントを提供する国際開発協会(IDA)の2010年度のコミットメントもまた、過去最高だった2009年度の140億ドルを上回る145億ドルであった。
 
世界銀行(IBRDとIDA)の社会的保護(最も貧しく弱い立場の人々のためのセーフティネット・プログラムを含む)に対する2010年度のコミットメントは、36億ドルを上回ったとみられる。インフラ部門は雇用創出と将来の生産性のために極めて重要であるが、2010年度の融資は、2009年度の180億ドルを上回り、220億ドル以上に達したと推計される。2010年度は、教育分野へのコミットメントも2009年度の34億ドルから過去最高の45億ドルに増え、保健・栄養・人口への支援もまた、昨年の29億ドルから大きく増えて過去最高の推定40億ドルを記録した。2009年度、2010年度の世銀グループのコミットメント総額は、1300億ドル超と史上空前となったため、IBRDの資本不足の恐れが出たことから、2010年4月、加盟国は20年ぶりの大規模な増資に合意した。
 
IBRDとIDAのディスバースは、現場での開発インパクトを計る目安ともなるが、2009年度の280億ドルを上回り過去最高の約400億ドルになったとみられる。これは、世銀の全職員が一丸となって、クライアントのニーズに、より迅速に対応してきた結果である。
 
国際金融公社(IFC)は、途上国の民間セクターへの投融資を行う国際機関として最大のものであるが、途上国企業が世界経済の不確実性に対応できるよう記録的な投融資を提供した。6月29日付の暫定データ(未監査)によると、IFCの投融資総額は、2009年度の145億ドルから180億ドル近くに増えた。この中には、IFC自身の120億ドルのコミットと、IFCの投融資と補完関係にある他の投資家を通じて動員された50億ドル超が含まれている。この50億ドルの中には、IFCの100%子会社で、第三者の資本を独立して管理するIFCアセット・マネージメント社(AMC)が調達した2億3580万ドルを含む。IFCの投資プロジェクトの件数は、6月29日時点で、2009年度比約12%増に当る500件以上に達した。IFCのアドバイザリー・サービス部門の支援額は、約3億ドルに達する見通しである。
 
IFCは、サブサハラ・アフリカ諸国をはじめとする最貧国・地域を引き続き戦略的重点対象と位置づけた。6月29日時点でそうした国・地域に対する投融資額は、過去最高の20億ドル超に上った。また、IDA適格国79か国へのIFC投融資総額は40億ドルを上回った。IDA適格国は、IFCプロジェクト全体の約半数、アドバイザリー・サービス部門の支援額の約60%を占めた。

「経済の不確実性が高い中、IFCは、最も効果的に支援のできる地域に多くの資金を振り向けた」と、ラース・チュネルIFC長官兼CEOは述べている。「我々は、今日の大きな開発課題に取り組むため資金を動員した。クライアントが成果を上げられるよう、我々の持つ世界中の専門知識を駆使し、革新的なサービスを開発した。さらに、新興市場への投資の触媒となり、こうした市場で開発と商業的成功が共存し得ることを投資家に示した

IFCは、最貧国の人々に機会を創出し、経済の不確実性から防御するため、画期的なプロジェクトを実施した。IFC資本増強ファンド及びアフリカ・ラテンアメリカ・カリブ海地域ファンドは、いずれもAMCによって運営されているが、最貧国において人々が信用を受けられるよう、アフリカ地域最大のネットワークを持つエコバンクに約1億7500万ドルを投資した。IFCはまた、世界初の商業的マイクロ・インシュアランス基金であるリープフロッグ・ファイナンシャル・インクルージョン・ファンドにも2000万ドルを投資した。同ファンドはアフリカで2500万人の人の保険加入に役立つと期待されている。
 
政治的リスクを保証する多数国間投資保証機関(MIGA)の保証引き受け額は、2009年度の14億ドルに対し2010年度は15億ドルとなった。「今年は、投資家の意欲が冷え込み、海外直接投資が落ち込んだにもかかわらず、MIGAは引き続き、雇用創出、基本的インフラ整備、実体経済への貸出サービスを提供する投資を支援した」と、小林いずみMIGA長官は述べている。「今日の極めて厳しい状況下で、途上国の回復と成長を支援するためMIGAは前進した
 
世銀の最優先課題であるサブサハラ・アフリカ諸国に対し世銀グループ全体として、2009年度には99億ドルのコミットを行ったが、2010年度には更に28%増の138億5000万ドルのコミットを行った。その内訳は、IDAの72億ドル(IDA全体の49%)とIBRDの43億ドル、IFCの過去最大の20億ドル、域内プロジェクトに対するMIGAの保証3億4500万ドルであった。IBRDとIDAによるサブサハラ・アフリカ諸国への2010年度のディスバース額は60億ドルに上った。
 
世界的危機がもたらした深刻な影響にもかかわらず、途上国の慎重なマクロ経済運営と債務管理が功を奏して、今回の新興市場においては1990年代や2000年代に見られたような公的債務危機は生じなかった。世銀は、資金的コミットメントに加え、知的支援やリスク管理ツールの提供により、途上国の政府や自治体が市場のボラティリティに対する脆弱性を軽減できるよう支援した。加盟国が債務ポートフォリオのリスク管理により積極的な姿勢をとったことにより、2010年度の世銀のリスク管理案件は、危機以前の水準の3倍以上に達した。




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